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安藤美姫とマリア・シャラポワ

安藤美姫17歳 ’06トリノ五輪へ/18

安藤美姫17歳 ’06トリノ五輪へ/18_c0065429_5515623.jpg ◇自慢の料理で体重管理

 午前中のレッスンが終わると、安藤美姫はバッグからおにぎりを取り出し、ほおばる。米クリーブランドに戻って自炊を始めた。体形の変化が演技に大きな影響を与えるだけに体重管理には細心の注意を払う。

 ホテル生活だったカナダ・トロントまでは外食をしたり、パンを買って部屋で食べたり。日本と比べて油が多い分、カロリーが高く、「こっち(北米)に来て、少し太っちゃった」と笑う。今はキッチン付きのアパートで暮らす。「作ることは大好き」。電気釜でご飯を炊き、日本から持参したコメやしょうゆ、みそなどを使って腕を振るう。

 練習後はスーパーで、トリ肉やブタ肉などを買う。最も気をつけているのは「油分を取らないこと」。肉は脂身の少ない部分を選ぶ。野菜炒めの際も、途中で水を加えて蒸し焼き状態にして油の量を減らす。油も、血中のコレステロールを減少させるというオリーブオイルを使っている。

 名古屋市内の自宅近くで祖父が喫茶店を経営している。そこで安藤は野菜たっぷりのピラフやオムライスを自分で作って食べる。帰国を翌日に控えた記者に、お弁当を作ってくれた。野菜炒めと卵焼きに、おにぎりが二つ。「こっちに来てから、一番のごちそうやった」と声を掛けると、「喫茶店の娘だもん」と誇らしげな表情を見せた。

 コーチのキャロル・ヘイス・ジェンキンス(65)からは「今の体形を維持すればいい」と言われている。それでも安藤自身は4回転ジャンプを跳んだりするには「もう2~3キロ絞りたい」。リンクを離れれば、焼き肉や甘いものに目がない女子高生。トリノまでは我慢の日々が続く。=敬称略=つづく<文・張智彦/写真・貝塚太一>

毎日新聞 2005年6月6日 大阪夕刊
by markzu2B | 2005-06-07 23:45